新型コロナの感染拡大で、世の中が大変なことになっています。
正規雇用、非正規雇用問わず、ものすごい失業率ですよね。
大手企業や公務員以外は、いつどうなるか分からない不安でいっぱいです。
そんな中、気になるのは失業した際の失業保険ではないでしょうか?
・・・すぐにもらえないと生活ができません。
でも、失業保険には、給付制限という3ヶ月間手当がもらえない期間が存在します。
給付制限のあり・なしで、今後の生活が大きく変わってきますので、最寄りのハローワークに確認してみました。
- 登録型派遣の場合の給付制限
- 無期雇用派遣の給付制限
- 何とか給付制限を解除できないか考えてみる
- 離職理由が不満な場合は直接ハローワークへ
- 離職票が送られてくるのが遅い理由
- 新型コロナ禍で給付制限は緩和される?
登録型派遣の場合の給付制限
最寄りのハロワークに確認した内容です。
<登録型派遣>
✿期間満了による離職(会社都合・自己都合問わず)
・・・給付制限なし
✿期間途中での離職
・・・会社都合 給付制限なし
・・・自己都合 給付制限あり
✿契約更新上限到来による離職(3年以上)
・・・給付制限あり
※ただし、平成30年2月5日以降の有期労働契約の更新上限到来による離職の場合で、下の①~③に該当する場合は、給付制限がかかりません。
※出典:厚生労働省「有期雇用労働者の離職理由の取り扱いが変わります」
ただし、派遣会社がどう離職票を作るかはまた別問題です。
私は以前派遣会社の人事部にいたことがありますが、期間満了の方は全員「期間満了」で離職票を作っていたので、給付制限はつかなかったと思います。
ただ、仕事の紹介を希望しなかったり、拒否したりした場合に、「自己都合」で離職票を出す派遣会社もある様です。
逆に、3年の契約更新上限到来による離職の場合でも、給付制限が無かった方もおられます。
この辺は、派遣会社の判断によりますので、ハロワークで離職票を出す際に離職理由について再確認されると思います。
その際に、「離職に至った状況」を正確に説明しましょう。離職票に記載されている理由と相違がある場合は、離職理由を書き換えてもらえる可能性があります。
無期雇用派遣の給付制限
問題になるのは、無期雇用派遣です。
無期雇用派遣の場合は、
✿会社都合・・・給付制限なし
✿自己都合・・・給付制限あり
となります。
つまり、どちらから「辞めます」「辞めて下さい」と言い出すかによって給付制限が変わってくるそうです。
無期雇用派遣は、給与が保証されています。
その為、派遣先での仕事が終了したら、次の仕事が決まるまでの間も給与がもらえることになります。
ただ、当然ながらタダでお給料がもらえる訳はありませんので、派遣会社は何としてでも仕事を探してくるでしょう。
その仕事が自分自身の希望にぴったり合うかどうかなんて分かりません。
私の派遣会社では、無期雇用派遣を辞めたい時は「退職届」を出すことになっています。
・・・これで完全に「自己都合退職」になりますね。
私自身も、1年程前に登録型派遣から無期雇用派遣になりました。
ただ、正直なりたくてなったという訳ではないです。
派遣先での就業が3年を迎え、契約更新できる上限に達しました。
こうなると、その後の身の振り方を考えなければなりません。
①派遣先を変える
②派遣先の直雇用になる
③同じ会社の別部門に移る
④無期雇用派遣になる
当初、派遣先を変えようと思っていました。
ただ、現派遣先の都合もあり、「あと1年どうしてもいて欲しい」と依頼されたのです。
派遣先の勝手と言えばそれまでですが、情もあり「頼まれたらイヤと言えない私」。
結局、派遣会社と相談し「無期雇用派遣」という選択をしました。
・・・ここまでは何も問題が無かったのですが、、、
いざ、派遣期間終了となった時に問題が色々発生することに!!!
それは・・・、無期雇用派遣は「仕事を選べない」ということ。
私はシングルマザーなので、紹介された企業どこへでも「はいはい!」と行ける訳ではありません。
職場までの通勤時間や始業終業時間など色々条件があります。
ただ、その条件を指定できないのが「無期雇用派遣」です。
(もちろん、ある程度の希望は聞いてもらえます。)
ですが、この新型コロナ禍の中で、どれだけ仕事があるというのでしょう~。。。
選択肢など少ないことは目に見えています。
・・・ということで現在思案中・・・
無期雇用派遣を辞めて登録型派遣に戻るかも知れません。
そこで問題になるのが失業保険の問題。
無期雇用派遣の場合、かなりの確率で「自己都合」になります。
今回のコロナの騒動で派遣会社が抱えている案件がほとんど無くなり、会社都合で退職となれば別ですが、大手の派遣会社なのでまずないでしょう。
何とか給付制限を解除できないか考えてみる
給付制限が解除されるため、少しでも私に当てはまる状況といえば、
✿時給が低下する✿
登録型派遣の時給のまま無期雇用派遣になったので、今の派遣先が終了した時は時給が下がることが決まっています。
(今の派遣先が、この地域の平均単価より高いため。)
特定受給資格者より抜粋
賃金が、当該労働者に支払われていた賃金に比べて85%未満に低下した(又は低下することになった)ため離職した者(当該労働者が低下の事実について予見し得なかった場合に限る。)
賃金は85%未満に低下します。(時給が下がるので)
ただ・・・、カッコの中に、当該労働者が低下の事実について予見し得なかった場合・・・とありますね。
無期雇用派遣の契約を結ぶ際に、時給が下がることについてはしっかり説明されているので、無理そうですね(笑
✿通勤時間が長くなる可能性✿
今は自転車通勤で通えていますが、今後は電車通勤になるかも知れません。
そうすると通勤時間は倍以上になるでしょう。
特定受給資格者より抜粋
労働契約上、勤務時間が特定されていた場合に遠隔地(通常の交通機関を利用して通勤した場合に概ね往復4時間以上要する場合)に転勤(在籍出向を含む。)を命じられ、これに応じることができないために離職した場合。
往復4時間ということは・・・、片道2時間ですね(笑
どう考えてもそんなにかからないと思うので、これも無理ですねー。
離職理由が不満な場合は直接ハローワークへ
正社員の頃、離職票をもらって「自己都合」となっていても、ハローワークで「特定受給資格者」にひっくり返していました。
私の場合は、残業時間がかなり多かったため、いつも下記に該当していました。
離職の直前 6 か月間のうちに 3 月連続して 45 時間、1月で 100 時間又は 2~6 月平均で月 80 時間を超 える時間外労働が行われたため、又は事業主が危険若しくは健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関 から指摘されたにもかかわらず、事業所において当該危険若しくは健康障害を防止するために必要な措置 を講じなかったため離職した者
ですので、毎回離職の際は「給与明細」と「タイムカード」を準備していました。
直接会社に申し出るより、必要書類を準備してハローワークで説明する方が話が早いといます。
ハローワークに間に入ってもらった方が簡単ですし、必要書類を揃えることができれば、わざわざ会社に連絡が入らずに離職理由が書き換わります。
離職票が送られてくるのが遅い理由
私も人事担当者ですので、離職票を作成する立場です。
これまで色々な会社で離職票を発行してきました。
派遣会社の人事をしていた時もあります。
・・・毎回来るクレーム。
それは「離職票がまだ届きません!!!」
なぜ離職票が遅いのでしょうか?
これは手続きに時間がかかっているからではありません。
実は、最終(退職前の)給与が固まるのを待っているのです。
離職票は、賃金対象支払期間に対しての賃金の支払いの基礎となった日数が11日以上あると1ヵ月としてカウントされます。
失業給付を受けるためには、
離職前の2年間に、雇用保険の被保険者であった期間のうち11日以上働いた月が12 ヶ月以上あることが必要です。(65歳未満)
ですので、退職前の最終給与の賃金支払基礎日数が11日以上あると、「給与が確定するまで離職票の発行を遅らせよう」となってしまうのです。
ハローワークからは、最終給与は「未計算」として離職票を発行して、後から最終給与を教えて下さいと言われています。
ですが、退職者が多い企業だと、その作業が大変になるため、ついつい・・・遅くなってしまうんですね。
ですので、退職前に「離職票はいつ頃届きますか?」と確認しておかれると良いと思います。
少なくとも聞いてきた人の分だけは、企業側も急いでくれると思いますので。。。
離職票は10日以内に発行しなければいけないことになっています。
堂々と「急いで下さい!!」と言いましょう。
(人事の私が言うのもなんですが・・・。)
それでも「給与が確定していないので・・・」と言われた場合は、「未計算で出して下さい」と言ってみて下さい。
そう言われると、未計算で離職票を出さざるを得なくなると思います。
新型コロナ禍で給付制限は緩和される?
先日最寄りのハローワークの方と話をしましたが、新型コロナ禍の配慮は特に無さそうです。
これだけ仕事が選べないのだから、給付制限を解除して欲しいですよね。
無期雇用派遣なんて、「指示した会社に行かないのであれば自己都合です」と言われる訳ですから、ひどいものです。
(派遣先の都合で契約が解除になったとしても、です。)
世の中の状況を加味した判断を下して頂きたいものです。。。